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ニールセン、消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表

時計2021.10.22

更新2021.10.22

ニールセン、消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表

若年層を中心としたコネクテッドTVの利用拡大から考えるこれからの消費者コミュニケーション

視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタル株式会社(東京都港区、代表取締役社長 宮本淳)は、消費者のマルチスクリーンの利用動向調査「ニールセン デジタル・コンシューマー・データベース2021 (Nielsen Digital Consumer Database 2021)」をもとに、テレビからのデジタルコンテンツの視聴動向についての分析結果を発表しました。

コネクテッドTV(以下、CTV)は、日本国内においても利用者数の拡大とともに、消費者とコミュニケーションをとる新しい場所として、マーケティング担当者の関心が高まり、広告投資の配分やメディアプランにCTV広告を追加するなどの検討・対応が始まっています。そのような中、CTVを介して消費者と有効にコミュニケーションをとっていくためには、CTVの利用状況や、消費者がCTVで視聴しているコンテンツや視聴者属性別の視聴動向の特徴を把握することが重要です。

若年層ほどCTVの利用が多い

これまでインターネット動画配信サービスは、自分の好きなタイミングで好きなコンテンツを視聴できるなどの点から、若年層中心で利用が拡大してきました。コロナ禍での外出制限によって「巣ごもり」需要が生まれた中、スマートフォンやパソコンで慣れ親しんでいるデジタル動画コンテンツを、在宅でテレビで見る機会が増えたと考えられます。そのため、若年層は他の年代と比べて、CTVの利用がより浸透している主要因と推測されます。

実際に、2021年のデジタル・コンシューマー・データベースによると、インターネット利用者のうち、31%はテレビから動画視聴などの目的でインターネットを利用しています。年代別で見ると、10-20代ではその割合が4割弱で、他の年代と比べて最も高くなっていました(図表1)。

日本国内では9月末をもって緊急事態宣言が解除され、ワクチン接種も進みつつあるものの、第六波への懸念などから、ニューノーマルの生活様式に沿った若年層を中心としたCTVの利用拡大は今後も続くものと見られます。

ニールセン、消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表

CTVからの広告型コンテンツ視聴も多い

CTVは、若年層を中心とした利用の拡大につれ、ブランドの情報発信のための媒体としての存在が大きくなり、CTV上で広告キャンペーンを実施するマーケティング担当者も多くなっていくでしょう。一方、広告型や、定額制のインターネット動画サービスが多くある中、CTV広告の配信を検討する前に、消費者がテレビデバイスでどのような動画サービスを視聴しているのか把握する必要があります。前述のレポートによると、10-20代では定額制動画配信サービスはもちろん、広告型動画配信サービスも多く利用されており、特にYouTubeはテレビから視聴される割合が14%で最も高くなっていました(図表2)。

ニールセン、消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表

若年層は複数人で視聴する共視聴が増加

若年層がテレビデバイスで広告型動画配信サービスを多く利用していることから、その年代層向けにCTV広告を配信したほうがよいと判断しがちですが、消費者と有効的にコミュニケーションをとるには、CTVからの動画コンテンツの利用シーン、またその変化を把握することも重要です。若年層については、以前より地上波テレビにおいてはテレビ離れをする傾向がありましたが、オンライン授業や在宅勤務のため、家で家族とテレビデバイスでコンテンツを視聴する機会が増えたと推測されます。実際に同レポートからは、インターネット利用者のうち、「コロナ禍において複数人でテレビを視聴する機会が増えた」と答えた割合は、若年層ほど高くなっていました(図表3)。スマートフォンからのインターネット動画視聴では、一人で視聴していることを想定することが一般的でしたが、CTVにおいては若年層の利用率が高いとはいえ、他の年代の視聴者と共視聴しているケースも想定する必要があると言えます。

ニールセン、消費者のマルチスクリーンの利用状況を発表

CTVは、テレビ画面ら広告型動画配信サービスをはじめとする様々なデジタルメディアへのアクセスが可能となり、視聴するシーンによっては複数人の視聴者にリーチできる機会が提供されています。ブランド側では、CTVを活用した広告配信への注目が高まっていく一方、CTVに配信する広告の内容を、CTVで配信される番組・コンテンツの内容によって変更していくことも重要です。CTV広告の場合、地上波テレビのように特定番組視聴者に対して同じ広告を配信するのではなく、複数人で共視聴されやすいコンテンツまたは時間帯には、家族向けの商品に差し替えて配信することができます。国内の多くのマーケティング担当者にとっては、CTV広告はまだこれから開拓されていく未知の部分がありますが、CTVの利用拡大に応じて、消費者がCTVで利用する動画サービス、CTVを利用するシーンを把握しながら迅速に消費者とのコミュニケーション施策に反映するのが重要でしょう。

ニールセン デジタル・コンシューマー・データベース2021 (Nielsen Digital Consumer Database 2021)について

ニールセン デジタル・コンシューマー・データベース2021 (Nielsen Digital Consumer Database2021)は、デバイス(スクリーン)とコンテンツ(サービス)の両面から、その利用状況を調査することで、今日の消費者が、「どのデバイスから」「何を視聴し、どんなサービスを利用」しているのかを俯瞰できる基礎調査データです。 2012年より継続調査を行っています。本年度の調査は2021年9月10日~9月14日にかけて実施され、スマートフォン、パソコン、タブレット、従来型携帯電話のいずれかのデバイスを通して月1回以上インターネットを利用している日本全国の16歳(高校生)以上の男女、計2,838人を対象に調査を行いました。

関連リンク

ニールセン デジタル株式会社
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