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6割超が「自分用プレゼント」検討、「ビフォーアフター消費」が加速
SNSトレンドとZ世代インサイトの研究機関「memedays(ミームデイズ)」は、このたび「10代女性のクリスマスSNSトレンド」に関する調査を実施いたしました。
調査概要
・調査名:「10代女性のクリスマスSNSトレンド」に関する調査
・調査対象:15~19歳 女性525名
・調査日:2020年12月3日
・調査方法:インターネット調査
◆ 10代SNSに季節は関係ない!? 「イベントの超先取り」がバズネタに
新型コロナウイルス感染拡大により、クリスマスや年末年始の過ごし方も“ウチナカ”が主流になると予想される2020年末。遊びたい盛りの10代女性たちはどのように考えているのか、SNSの投稿傾向やアンケートから分析しました。
まず今年のSNSトレンドについてです。Instagramでは「#クリスマスプリ」の投稿が毎年12月に急増しますが、今年は1月から5月にかけても一定数投稿が続くという事象が発生。内容としては以前に撮影したものを投稿する「過去pic」が多く、スマホの中の思い出を振り返りながら、日記的にそのことを投稿する10代女性の習性が見てとれます。
その後しばらく「#クリスマスプリ」の投稿は見られなくなるものの、10月に入ってから再び投稿が増加。中でも100円ショップなどで売られているアイテムを活用して、トナカイの角、リース、オーナメントなどを大胆に身にまとう、ネタっぽさのあるあざとかわいい投稿が流行中です。「#先取りクリスマス」、「#フライングクリスマス」といったハッシュタグも同様に、10月以降広がりを見せていました。
▲Instagramで流行中のSNSミーム「クリスマスプリ」
TikTokでは、フォロワー100万人超のカップルインフルエンサー「ゆたせな」が、クリスマスコーデに身を包み、クリスマスダンスを披露。ハロウィンよりも早い10月6日に投稿されましたが、季節外れな世界観が目を引き、「可愛い」、「やってみたい」という肯定的なコメントが相次ぎました。12月7日時点で259,000いいね以上がついています。
その他、線が通過したところから静止画になっていく加工機能「タイムワイプ」を使った投稿が流行しており、11月以降は自分の顔や身近なアイテムを駆使してクリスマスツリーやサンタクロースを作るSNSミームが広がっています。音源はMariah Careyの「All I Want for Christmas Is You」、Ariana Grandeカバーの「Last Christmas」、Bobby Helmsの「Jingle Bell Rock」などが特に人気を博しており、若者を起点として往年のクリスマスソングがリバイバルヒットするかもしれません。
このように、10代のSNSでは、季節外れとも思える「イベントの超先取り」が面白がられ、バズネタとなる風潮が生まれています。また、イベントが終了した後も思い出を振り返る投稿を重ねるのが、若者の特徴だといえます。この「超先取り」傾向はハロウィンの時期にも見られ、TikTokでは8月の時点ですでに仮装系のSNSミームが流行していました。
この事象についてさらに詳しく分析するべく、10代女性525名を対象に調査をしたところ、約4人に1人(25.1%)が「季節外れのSNS投稿を見かけたことがある」と答えています。「投稿したことがある」と答えたのは、14.5%となり、投稿する理由については、「特に意味はない」(46.1%)、「SNSで季節感は意識しない」(31.6%)、「ネタとしておもしろい」(14.5%)がトップ3という結果になりました。
このことから、10代女性の中では「12月になったからクリスマスの投稿をする」のではなく、「かわいい・おもしろいものは気分次第でいつでも楽しみたい」、「みんなが投稿していないことをあえてしたい」というモチベーションが勝っており、世の中の季節に対する意識とギャップがあることがわかります。
◆ 6割以上が「自分用クリスマスプレゼント」を予定、予算アップの声も
続いて、今年のクリスマスプレゼントについて調査をしました。今年、「自分用のクリスマスプレゼントを購入したい」と答えたのは61.5%と、半数を超えています。
また、「昨年も自分用のクリスマスプレゼントを購入した」という178人のうち、約4割(39.3%)が「予算は上がる見込み」と回答。理由の1位は「贅沢をしたい気分だから」(47.1%)、2位は「ストレスを発散したいから」(37.1%)となりました。コロナ禍の自粛ムードで思い出づくりもままならなかった今年、10代女性たちにとって自分用のクリスマスプレゼントは、例年以上に「頑張った自分へのご褒美」と捉えられているようです。
◆ プレゼントはInstagramで検索、「ビフォーアフター消費」の加速と予想
クリスマスプレゼントの探し方1位は「Instagram」(52.0%)で、2位の「店頭」(41.8%)を10pt以上も上回りました。Instagramは画像や動画で商品の詳細イメージがつかみやすく、ハッシュタグで特定アイテムのレビューを検索しやすいことや、タグづけでどこのショップで購入できるかもわかりやすいことから、いまや若年女性にとって買い物をするうえで欠かせない情報収集源といえます。感染防止対策のため、おでかけや長時間の買い物が敬遠される状況も後押しし、今年導入されたInstagramの「ショップタブ」を活用する人も多くなりそうです。
最後に、欲しいクリスマスプレゼントについて聞いてみると、「外見的なおしゃれができるもの」(40.9%)、「おうち時間を充実させるもの」(35.6%)、「自己投資になるもの(本や機材など)」(26.6%)がトップ3にあがりました。今年のクリスマスは、InstagramやTikTokで定番のSNSミームである「ビフォーアフター投稿」を前提とした、自分自身や部屋にわかりやすく変化をつけるための消費行動が、より一層盛り上がると予想されます。
・Instagramは、Instagram,Inc.の商標または登録商標です。
・YouTubeは、Google LLC の商標です。
・Twitterは、Twitter,Inc.の商標または登録商標です。
・TikTokの表記・ロゴはTikTok Pte. Ltd.の商標または登録商標です。
memedaysとは
SNSトレンドとZ世代インサイトの研究機関。InstagramやTikTokなどで広がる投稿アイデア=「SNSミーム」のトレンドを、生活者およびメディアや企業へ提供しています。
Z世代の消費動向に影響を及ぼす「SNSミーム」は非言語で伝わるため、国境を越えて世界中で流行しています。今後は、さらに世代を越えて影響を及ぼす可能性を秘めています。このトレンドをいち早くキャッチすることで、好感と購買へ繋がる新しいマーケティング戦略を提案いたします。
同時に、SNSのポジティブな楽しみ方を広めることで、若年層のメンタルヘルス問題にも取り組んでまいります。
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